たとえばこんな決路



8492部隊をようやく引き離し、セレス海上に再び戻った4機の練習機の後ろに、ぴたりとケストレル所属のソーズマン機が張り付いた。
逃げる4機に緊張が走る。・・・が、ソーズマン機が突然光を放った。
「発行信号です!・・・『シンジロ』、『ベイルアウト、セヨ』。ベイルアウトですって!?」
おやじさんがわずかな沈黙の後に答える。
「・・・信じてみようじゃないか。ジュネット君、行きたまえ」

戦闘を飛ぶホークが座席を射出する。上空でパラシュートの花が開いた。
その直後、ソーズマン機のミサイルがあやまたず先頭の練習機を打ち抜く。

「・・・あ。今座席一個しか飛んでなかったですよね!?」

「あーーーーーーーーーわーしーがーまーだーーーーーーーーぁぁ・・・」
長く余韻を残す通信と共に、ホーク機が沈んでいく。

「・・・スノー大尉。撃つの、早かったんじゃないかね」
「えっ?マジですか艦長!?いやぁ焦っちゃってあっはっは」
「まぁ、大佐ならしぶとく生き残ってくれるに違いないさわっはっは」


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