ラバン・カークランド | エメリア首相。国際会議のためユークトバニアを訪れている最中、エストバキアによる全面侵攻を受ける。大半の政府関係者がグレースメリアからの脱出に失敗する中、エストバキアの手が及んでいない地方自治体等から人材を集めて臨時政府を設立し、政治面でエストバキアとの戦いを繰り広げていくこととなる。もともと政府与党の「つなぎ」政権首班と位置づけられていた彼に対し、与党の有力者たちは一斉に反発、中にはエストバキア軍事政権に媚を売る者たちまで出る始末となり、戦力的劣勢を強いられた軍人同様に苦しい戦いが続く。その結果、開戦当初は黒々としていた頭髪が、後のグレースメリア解放時には全て抜け落ちてしまいスキンヘッドに。後日、「エメリアの災厄は私の髪と共に全て去りました」という名言(迷言)を残すこととなる。
中肉中背、これといった目立つ印象が無く、柔和な人物。さらにはのんびりと話すのが癖となっているため、マスコミを中心に「平和ボケのエメリアの代名詞」と酷評される。だが、臨時政府をケセド島に設立するなど、いざという時の決断の早さに大半の人間が驚かされることとなる。イメージは、首相時代の海部首相(笑)。 |
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ジャン・ロック・バレンティン | グレースメリア王城の宝物殿・資料館において、各種美術品や歴史的資料の研究を行っている学芸員。団体客が訪れた場合には館内案内を担当していたりもする。エストバキアのグレースメリア侵攻時においては、館内の美術品をエストバキアの兵士たちから守るべく悪戦苦闘している最中、戦火から逃れて「侵入」してきたマティルダたちと出会う。以後、彼女たち子供の身柄を王城地下の「秘密の空間」で匿い続けることとなる。 |
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マイセン・トッド | 開戦前は、エメリアのFMラジオ局「グレースメリア・ベイライン」の契約DJ。自称売れっ子DJではあるが、本人が言うほどには担当番組は多くない。持ち前の武器は話し出したら止まらないマシンガントーク。ただ、そのノリで話していると番組が台無しになるため、本番中は普段の10%にしているとは本人の弁。グレースメリア侵攻によって事務所とスタジオを追われた彼は、他の市民たちと同じように国境沿いの難民キャンプを目指すこととなるが、やがてエメリア軍の反抗が始まったと知るや否や、海賊放送局を本格的に立ち上げることとなる。「自由エメリア放送」と名付けられた番組は、後にエストバキア占領下の市民たちの絶大な支持を得ると共に、パステルナークを筆頭に一部のエストバキア軍人からも評価を得ることとなる。 ひたすら陽気、楽天家なので大半の人間には「不真面目」という烙印を押されがちな男ではあるが、いざという時の行動力は尋常ではない。終戦後、「グレースメリア・ベイライン」の筆頭DJとして活躍の場を広げていくこととなる。 |
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タイタレス・ボーン | エメリアのFMラジオ局「グレースメリア・ベイライン」の契約社員。主にマイセン・トッド付きとして働いている。見方を変えれば、トッドのマシンガントークのせいで心労を抱えて倒れる社員が多い中、微動だにせず黙々と仕事をこなせる点が評価され、押し付けられたといっても良い。非常に寡黙であり、口を開いても最低限のことしか口にしない。だが、ジョークを口にすることも多く、社内のファンは実は多い。 見かけはプロレスラーの悪役そのもの。2メートル近くの身長を持ち、身体はがっちりとした筋肉の鎧で覆われている。そのうえ無口で一見無愛想なので、ラジオ局の社員とは認識されず、用心棒かその筋の人間ともっぱら見られている。 |