ミッション2

先日の戦闘で爆撃隊を撃墜した俺たちの部隊は、奴らが飛び立ったリグリー航空基地の攻撃を命じられた。リグリーは言わば俺たちの喉元に突きつけられた短剣。この基地がある限り、ノースポイントに逃げ帰った我が軍の安全は確保されないというわけだ。そこで、俺たちの出番がやってきた。ここに終結している長距離爆撃隊を基地毎叩く。もぐら叩きはあんまり好みじゃないんだが好き嫌い言ってられる状況じゃないし、部隊の新米たちの対地攻撃訓練の実習にはもってこいだろうさ。

AAMの他に爆装したF−4Eは何処となく動きが鈍い感じがする。リグリーへと続く送電線を道標に、俺たちは空を駆ける。今回は部隊のベテランは俺とレイピア09だけで、残りの3機は航空学校上がりのルーキー。成績は良かったらしいが実戦でどれだけ使えるかは別物だ。お手並み拝見といこう……そして必ず連れ帰ってやることも忘れないさ。
「前方、敵機!」
ルーキーの1機が敵戦闘機を発見。どうやら偵察に出てきたリグリーの防空隊のようだ。レイピア09に新米のお守りを押し付けて、俺は防空隊に機首を向けた。今ここで貴重な戦力を失うわけにはいかないからな!すれ違いざまにバルカン砲を撃ち込んで、1機を撃ち落す。そのまま旋回して、もう1機の後ろからレーダーロック……いい子だ。こっちが放ったミサイルでケツ半分吹き飛んだF−5Eからパラシュートの花が咲く。それを見届けてから、俺は踝を返し、リグリーへと向かう部隊に合流した。基地までは4マイル。今ごろはレーダーに俺たちの姿が映って大騒ぎになっているだろう。

「敵だ!離陸できる奴から上空へ退避しろ!急げ!!」
無線封止する余裕もないのか、通常回線で交信が飛びこんでくる。滑走路を見ると、スクランブル発進したF−4Eがちょうど地面を離れたところだった。速度が乗らないうちに機銃の一撃をお見舞し、再び地面とお友達にしてやる。……あの高度ならパイロットも無事だろう。新米パイロットたちもうまくやっているようだ。基本通り上空から爆弾の狙いをつけて投下、急上昇。狙われた方は逃げることも出来ず爆弾の雨あられを食らって四散する。作戦前の訓練が生きたようだ。さて、こっちもスコアを稼ぐか。高度30メートルを保ち、駐機中の爆撃機にバルカン砲を発射する。1機……2機……よし3機破壊!どうやら爆弾を既に搭載していたらしく簡単に爆発してくれる。機体を上昇させた俺は、今度は垂直降下で爆弾を敵の対空砲台群に投下する。ついで、離陸待ちの爆撃機と戦闘機の群れにも爆弾を投下。普段空じゃ味わえないものをたっぷり味わってくれ。直撃を食らった爆撃機と戦闘機が地上で火の玉と化す。それに巻きこまれる形で、タクシーウェイに並んでいた飛行機たちにも飛び火したようだ。
「畜生!離陸も出来ないのか!!」
敵のパイロットの悔しげな言葉が聞こえてくる。どうやら基地にも退避命令が出たようだ。俺たちは、翼にぶら下げてきた残りの爆弾を空港の施設や滑走路にぶちまけて最後の一撃をお見舞し、帰還ルートを取った。
「レイピア09、ヒヨッコたちは大丈夫か!?」
「ああ、見てみな。一応おしめはとれたみたいだぜ。」
ルーキーたちから不満げな、でも快活な笑い声が聞こえてくる。
「よし全機帰投する。」
トライアングル編隊を組み、俺たちはリグリー航空基地を後にした。

本ミッションにおける撃墜スコア
地上目標10・爆撃機11・戦闘機6

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