ジャスティン・ロッソ・ガイオ 17歳のオーレリア空軍航空学校のパイロット候補生。まだ彼は、正規の戦闘機乗りですらない。訓練過程をオーブリー岬の航空基地で送ることになった彼であるが、操縦技術だけは同期の中でもずば抜けており、模擬戦においては現役のパイロットですら苦戦するほどの潜在能力を持っている。もっともその相手が「昼行灯」のマクレーンだったので、彼自身は全くそのことに気付いていない。とにかく空を飛ぶことに憧れ、その最短コースとしてオーレリア空軍への道を選んだため、愛国心とか軍人としての心得といったものに興味はほとんど無い。 一見、活発な少女と見間違いそうな少年であるが、中身は少々血の気の多い熱血漢でもある。どちらかと言えば小柄な体格と顔のつくりにややコンプレックスをもっていることが、彼の浅慮さに拍車をかける。レサス軍の襲撃部隊が飛来したオーブリー基地に残されていた最新鋭試作戦闘機「XR-45S」を独断で出撃させて以後、この機体の専属パイロットとして空を舞うこととなる。そして熾烈な戦いを経験した彼は、「オーレリアの南十字星」という異名を取るエースパイロットへと成長していく。 彼の機体の尾翼には、気安い笑い顔の南十字星が描かれている。 |
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ラファエーレ・スコット オーレリア空軍航空学校のパイロット候補生。ジャスティンの同期であり、悪友。どちらかと言えば生真面目なジャスティンに対し、歳相応に気の多い彼は、基地の女性シャワー室を盗撮して整備班にばら撒いてしまうほどの活動家。それでも女性たちに総スカンを食わないのが彼の特徴でもあるだろう。 ジャスティンほどの派手さは無いが、彼もまた高い操縦技量を持つパイロットである。基本を忠実に踏襲した彼の飛び方には隙が無く、無駄が無い。後に「南十字星」或いは「凶星」と呼ばれるようになるジャスティンに対し、彼に付けられた渾名は「ヴァイパー(マムシ)」。狙った獲物は決して逃さず喰らうという、彼の攻撃スタイルにちなんで付けられることとなる。 座右の銘は「平和が一番」。 |
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ブルース・マクレーン オーレリア空軍中尉。年齢は33歳であるから、士官学校上がりの人間としては何とも遅い昇進スピードである。 だが、平和な国の有能な軍人ほど疎まれる者はいない。今や「昼行灯」と呼ばれる彼も、かつては将来有望の士官の一人だったのだ。一時はオーレリアから民間の新型機開発プロジェクトにも参加していた彼は、やがて功績で評価されることの無い軍の体制の中で次第に士気を奪われていったのである。 グリフィス隊全滅後、新生グリフィス隊を率いることになるが、今の彼には裏がある。それでも残されている良心の呵責に苦しみながら、彼は戦い続ける。なお、新生グリフィス隊の3番機を務めるヴァネッサ・ファクトとは気が合うようで、基地の若者たちからは相当に根を持たれている。本来の彼は、オーレリア軍の誇るトップエースの一人である。そんな彼が本来の自分を取り戻すのは、いつになるのだろうか……? |
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ヴァネッサ・ファクト 23歳のオーレリア空軍少尉。女性ながら卓越した操縦技量を持ち、旧グリフィス隊の6番機として飛んでいた彼女であったが、レサス軍との戦闘において被弾したことによって基地に残り、結果として生き残った。その後、新生グリフィス隊3番機として、ブルースやジャスティンたちをサポートしていくことになる。 さっぱりとした性格の彼女は、残党軍の若者たちの姉御の役割を果たし、良き相談相手となる。だが何より、若者たちを見捨てられずに躊躇しているマクレーンの補佐役が彼女の最大の任務であろう。若者たちから「昼行灯」と呼ばれてしまうような彼の姿が、彼女の母性本能を刺激したのだろうか?レサス軍との全面対決に腰が引けるマクレーンを容赦なく蹴っ飛ばし、怒鳴り付けながら、彼を支えていく。やがて、彼女の報われそうに無い努力が実を結ぶことになるのだが、それはまだ先の話である。 |
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ユジーン・ソラーノ オーブリー基地に配属されたばかりの通信士。ACES WEBに登場する本家の彼とはちょっと設定が異なります。悪しからず。 オペレーターとしてグリフィス隊をサポートしていく彼は、ある意味この物語の語り部と言えるかもしれない。配属されたての基地で経験する実戦。最初はオドオドしていた彼も、レサス軍との戦いを経験する中で次第に肝が据わっていく。パターソン解放後は空中管制機に乗り込み、グリフィス隊を含めたオーレリア軍航空部隊を支援していくこととなる。 年下のジャスティンらにタメ口を聞かれながらも全く気にしない温和な性格は、基地の猛者たちの格好の玩具となる。本当は隠れツンデレらしい彼であるが、大の甘党でポケットには常にチョコレートを常備し、休憩時間にそれを頬張って幸せそうに空を眺めている姿からはその片鱗は微塵も見えない。 |