ブルーノ・サバティーニ

間もなく定年を迎えるはずだったオーブリー航空基地整備班長殿。階級は中尉。
回転翼から固定翼まで整備をこなせる生き字引。稼動機も少なければ物資も困窮したオーブリーの航空機がまともに飛べるのは、彼によって鍛えあげられた整備兵たちのおかげといって良い。いつどこにいてもツナギに首にかけたタオル、後ろポケットに無造作に突っ込まれたオイルに汚れた雑巾、と遠目にも分かるのが特徴である。ジャスティンを出撃させてしまった張本人でもある。
無類の酒好きで、彼に捕まったら最後、酔いつぶれるまで飲まされる。彼に勝てる酒豪はヴァネッサのみ。残党部隊の年長者として、司令官不在のオーレリア軍残党部隊のご意見番としても活躍することとなる。



サバティーニ
アルフォンサ・フォルド

サバティーニ整備班所属の整備士。25歳。固定翼の専門だが、腕は良いと評判。
実年齢に比べて10歳は老けて見える。それは虎髭が顔を覆っているせいでもある。通常の戦闘機とは異なる「XR-45S」の専属整備士として、ジャスティンをサポートしていく。無茶な飛び方に合わせて機体を微調整したり、機体性能向上のための部品類を調達しては「テスト」と称して取り付けてしまうため、ジャスティンをして「マッドエンジニア」と言わしめる。とはいえ、彼もまた、「XR-45S」の開発スタッフの一人であるデル・モナコに振り回されている側面もあるのだが……。
家庭もちの子沢山。そのため、彼の昼食は決まって弁当箱である。ジャスティンと共に基地を転々としている彼に合わせて、何と家族は一緒に移動していたりする。残党軍ならではの規律の無さをフォルドがまんまと活用した結果でもあろう。



フォルド
フレデリカ・デル・モナコ

オーレリアの試作機開発プロジェクトの一員であり、開発スタッフのメンバーの1人。主に機体制御システムに長けたエンジニア。もともとはプロジェクトに参加した多国籍企業連合軍事部門に所属し、XR-45の開発・データ収集のためオーブリー航空基地に派遣されていた。レサスによる侵攻後は、本来の業務そっちのけで、彼女の愛するXR-45の整備改良にのめりこむことに。フォルド同様「マッドエンジニア」とジャスティンに言わしめるほどの機械凶。XR-45の全てを知り尽くした彼女の手により、ジャスティンは毎度毎度シビアな状態の機体に乗せられる羽目となるのである。もっともそれは、彼女に言わせると「ジャスティンにもっとも適したセッティング」ということになり、しかも彼が挙げる戦果によって証明されることになるのだが……。 20代前半の彼女だが、後にくっついた相手は整備班全員を憤慨させることになる。



フレデリカ
フィリッポ・バーグマン

ベルカ事変において派遣士官としてオーシア軍に加わり、実戦を経験している叩き上げ軍人。階級は少佐。寄せ集め部隊に過ぎないバーグマン隊を良く指揮し、パターソン奪還において大きな役割を果たす。その後グリフィス隊と合流した彼らは、レサス陸軍部隊との熾烈な戦いを繰り広げることとなる。グリスウォール解放に至るまで、常に陸戦の中心にあり続け、寄せ集めの兵士たちはいつしか百戦錬磨の猛者に成長していた。最前線で奮戦し続ける部下たちを率い、そしてグリフィス隊を支援する一点に全力を尽くすこととなる。
陸軍軍人らしく、広い肩幅、筋肉質な体型を持つ男。だが軍人にありがちな硬直した思考とは無縁であり、時にジャスティンら若者たちの相談に応じる気さくさを持った、格好いい中年男である。

バグナード・デイビス

ディビス隊隊長。38歳、階級は大尉。士官候補生から前線部隊へと転じた変わり者だが、堅実な指揮に評価は高い。スタンドキャニオンでは迫り来るレサス軍を翻弄し続け、戦力の温存に成功している。だがそのときのストレスが原因で白髪が大幅に増えたことを嘆いている。もともとは「甘いマスクの好男子」と呼ばれていた彼の表情は、この戦い後一変してしまうことに。部下想いの人柄には士官にありがちな高圧的な態度は無く、それが兵士たちの士気を維持するきっかけともなった。
バーグマンに比べると、陸軍軍人らしからぬ体型の彼。だが、ハートはとても熱い。後にバーグマンとは良きコンビとなって、オーレリア軍陸軍部隊を良く指揮して、オーレリア解放を成し遂げることとなる。

セルバンテス・ハイレディン

オーレリア第1艦隊司令官。階級は中将。彼の一族は、オーレリアの海洋史に赤い血文字で幾度も記されている。かつて幾つもの海を巡った海賊艦隊の頭領の末裔は、泣く子も黙るオーレリアの猛将として、今も兵士たちの信頼を勝ち得ているのだ。大柄な筋肉質の身体、丸太のように太い腕、スキンヘッド、そして虎髭――彼の風貌を見た者は、筋金入りの船乗りを間違いなくイメージするに違いない。だが、彼の豪快さとは裏腹に、長年の経験と冷静な思考によって支えられた強靭なもの。レサス軍の大挙侵攻という事態において、正面対決のリスクを避け、敢えて公海上に艦隊戦力の主力部隊を退避させたことからも、彼の決断力が分かるというものである。
シルメリィのアルウォール司令と共に、オーレリア不正規軍の洋上戦力を支える要として活躍する。後に勃発するアルマダ海戦においては、先祖代々から伝わる海賊旗をマストに掲げて戦いに臨むこととなる。

リカルド・ハフマン

潜水艦「ナイアッド」艦長。階級は少佐。レサス軍による攻撃で友軍艦艇が次々と沈められていく中、潜航深度ギリギリの海底で1週間息を潜めて難を逃れ、オーレリア第1艦隊に合流するまでの期間、文字通り不眠不休の指揮を取り続けた。決して指揮官として無能ではないのだが、臨機応変に事態に対応出来ず、時折パニックに陥る癖がある。ターミナス島における戦いでは、その慌てっぷりが存分に発揮されることとなるが、副官たちにたしなめられつつ指揮を執ることに。ちなみに「ナイアッド」の損傷は大きく、何とか艦を停船させて乗組員を脱出させた後、爆破処理されることとなった。
以後、乗艦を無くした彼であるが、アルマダ海戦においては海軍より受領した「ナイアッドU」に乗り込み、レサス軍艦隊の退路を断つ活躍を見せることとなる。



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